運転士
特別優等運転士
この階級は、HSTの直行や特別高速を主に運転します。たまに、主高速*1を運転する。特別な試験を突破する必要があり、全運転士のなかの5/1000人しかいないです。
試験の内容は、身体検査、筆記試験、実技試験です。
身体検査は、視力、色覚、心電図等々。視力は両目2.5以上、片目1.0以上。
筆記試験は、1.鉄道に関する技術上の基準を定める省令、2.運転の安全の確保に関する省令、3.電気車の構造及び機能、4.HST電気車の構造及び機能、5.運転理論、6.一般常識となっています。
実技試験は、1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転、6.非常の場合の処置、7.停車位置となっています。中でももっとも大変なのが7.停車位置です。停車位置より10cm以内に停車させなければいけません。
優等運転士
この階級は、主高速*1、準高速*2を主に運転します。たまに、副高速*3、ライナーも運転します。
こちらも特別な試験を突破する必要があります。全運転士の中の10/1000人しかいません。
試験の内容は、特別優等運転士と同じで、身体検査、筆記試験、実技試験です。
身体検査は、視力、色覚、心電図等々。視力は両目2.2以上、片目0.9以上です。
筆記試験は、1.鉄道に関する技術上の基準を定める省令、2.運転の安全の確保に関する省令、3.電気車の構造及び機能、4.運転理論、5.一般常識となっています。
実技試験は、同じで1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転、6.非常の場合の処置、7.停車位置となっています。7.停車位置は、停車位置より30cm以内と特別優等運転士よりも緩くなっています。
優等補助運転士
この階級は、準高速*2、副高速*3、ライナーを主に運転します。たまに、主高速*1も運転します。こちらは、優等運転士の試験を実技で落ちた運転士がなる階級で、主高速、副高速を運転の際は優等運転士などの付添が必要です。一応、優等補助運転士にならないことも可能です。
しかし、落ちたといっても1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転6.非常の場合の処置は、合格して7.停車位置が50cm以内だった場合のみです。
そして、特別優等運転士、優等運転士、優等補助運転士を合わせて、優秀運転士と呼んでいます。
特別上等運転士
この階級は、副高速*3、ライナー、快特、特急を運転します。
こちらも、特別な試験を突破する必要があります。全運転士の中の25/1000人ぐらいいます。
試験の内容は、特別優等運転士などと同じで、身体検査、筆記試験、実技試験です。
身体検査は、視力、色覚、心電図等々。視力は両目2.0以上、片目0.8以上です。
筆記試験は、1.鉄道に関する技術上の基準を定める省令、2.運転の安全の確保に関する省令、3.電気車の構造及び機能、4.運転理論、5.一般常識となっている。こちらは、優等運転士などと比べて少し合格点が低くなっており合格しやすくなっています。
実技試験も、同じで1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転、6.非常の場合の処置、7.停車位置となってます。7.停車位置は、停車位置より50cm以内と補助優等運転士と同じになっています。
上等運転士
この階級は、快特、特急を運転します。たまに急行も運転します。
こちらも、特別な試験を突破する必要があります。全運転士の中の50/1000人ぐらいいます。
試験の内容は、特別優等運転士などと同じで、身体検査、筆記試験、実技試験です。
身体検査は、視力、色覚、心電図等々。視力は両目2.0以上、片目0.8以上です。
筆記試験は、1.鉄道に関する技術上の基準を定める省令、2.運転の安全の確保に関する省令、3.電気車の構造及び機能、4.運転理論、5.一般常識となっています。こちらは、特別上等運転士などと比べて少し合格点が低くなっており合格しやすくなっています。
実技試験も、同じで1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転、6.非常の場合の処置、7.停車位置となっている。7.停車位置は、停車位置より75cm以内と特別上等運転士より緩くなっています。
また、特別上等運転士、上等運転士を合わせて最高等運転士と呼んでいる。
準上等運転士
この階級は、特急、急行を運転します。たまに快速も運転します。
こちらも、特別な試験を突破する必要があります。全運転士の中の100/1000人ぐらいいます。
試験の内容は、特別優等運転士などと同じで、身体検査、筆記試験、実技試験です。
身体検査は、視力、色覚、心電図等々。資料区は両目2.0以上、片目0.8以上です。
筆記試験は、1.鉄道に関する技術上の基準を定める省令、2.運転の安全の確保に関する省令、3.電気車の構造及び機能、4.運転理論、5.一般常識となっています。こちらは、上等運転士などと比べて少し合格点が低くなっており合格しやすくなっています。
実技試験も、同じで1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転、6.非常の場合の処置、7.停車位置となっている。7.停車位置は、停車位置より1m以内と上等運転士より緩くなっている。
また、特別上等運転士、上等運転士、準上等運転士を合わせて高等運転士と呼んでいる。
普通運転士
この階級は、急行、快速、普通を運転します。
こちらは、簡単な試験を突破する必要があります。全運転士の中の600/1000人ぐらいいます。
試験の内容は、特別優等運転士などと同じで、身体検査、筆記試験、実技試験です。
身体検査は、視力、色覚、心電図等々。資料区は両目1.5以上、片目0.7以上です。
筆記試験は、1.鉄道に関する技術上の基準を定める省令、2.運転の安全の確保に関する省令、3.電気車の構造及び機能、4.運転理論、5.一般常識となっています。こちらは、準上等運転士などと比べて少し合格点が低くなっており合格しやすくなっています。
実技試験も、同じで1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転、6.非常の場合の処置、7.停車位置となっている。7.停車位置は、停車位置より2m以内と準上等運転士より緩くなっています。
補助運転士
この階級は、快速、普通のみを運転します。
こちらは、単純な試験を突破する必要があります。全運転士の中の150/1000人ぐらいいます。
試験の内容は、筆記試験と実技試験のみです。
筆記試験は、1.鉄道に関する技術上の基準を定める省令、2.運転の安全の確保に関する省令、3.電気車の構造及び機能、4.運転理論、5.一般常識となっています。
こちらは、普通運転士と比べて少し合格点が低くなっており、より合格しやすくなっています。
実技試験も、同じで1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転、6.非常の場合の処置、7.停車位置となっている。7.停車位置は、停車位置より3m以内と補助優等運転士より緩くなっています。
研修運転士
この階級は、普通のみを運転します。
こちらは、甲種電気車運転免許のみ必要である。全運転士の中の60/1000人ぐらいいます。
こちらの階級の運転士が運転する場合、普通運転士以上の運転士の付添が必要です。
試験の内容は、身体検査、筆記試験、実技試験です。
身体検査は、視力、色覚、心電図等々。資料区は両目1.0以上、片目0.7以上です。
筆記試験は、1.鉄道に関する技術上の基準を定める省令、2.運転の安全の確保に関する省令、3.電気車の構造及び機能、4.運転理論、5.一般常識となっています。
実技試験も、同じで1.速度観測、2.距離目測、3.制動機の操作、4.制動機以外の機器の取扱い、5.定時運転、6.非常の場合の処置となっています。
*1 主高速(しゅこうそく)とは、千名ラインなどを走っている乗車率が高い高速のことである。
*2 準高速(じゅんこうそく)とは、主高速の一段階下の高速。主に、東京環状線や岡谷本線などの独立線*4を走っている。
*3 副高速(ふくこうそく)とは、一番高速のなかで下位の高速。主高速や準高速以外のもの。
*4 独立線(どくりつせん)とは、他の自社線に直通しない線。